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アメリカや日本だけにとどまらず、世界中の誰もが注目する女性R&BシンガーBeyonce待望のソロ・デビュー・アルバム『Dangerously In Love』についてレビュー。当初はDestiny's Childのソロ3連発の2番目を担う予定でしたが、Kelly RowlandとラッパーNellyによるメロウ・チューン『Dilemma』が大ヒットし先にアルバムをリリースすることになった為、急遽トリを務めることになったBeyonce。アルバム内容はそのトリに相応しいアップありバラードありの必聴盤に仕上がっています。

アルバムリリース前にサントラからカットされたThe Neptunes手掛ける『Work It Out』のチャート・アクションがあまり良くなかったので、Rich HarrisonプロデュースでThe Chi-Lites"Are You My Woman"をサンプリングし彼氏である大物ラッパーJay-Zを客演に招いたアゲアゲの先行シングル『Crazy In Love』の動きが少々心配でしたが、これが全米No.1をマークするほどの大・大・大ヒットを記録。

その後も旬だった"ダンスホール・レゲエ界の貴公子"Sean Paulをフィーチャーしたインド系の香り漂うセクシーなミッド『Baby Boy』、逆回転PVも話題となった陶酔率高めの美しい好ミッド『Me, Myself And I』、こちらも中東あたりを連想させるようなトラックをバックに艶やかに歌い上げる『Naughty Girl』と、Scott Storchがプロデュースした3部作がことごとく大ヒットを記録。Destiny's Childとしてだけでなく、ソロ・アーティストとしても大成功を収めたBeyonce・・・。向かうところ敵無しとはまさに彼女の事ですね。

シングルでは比較的踊れる曲をカットしていますが、アルバム全体としてはRich Harrisonプロデュースのいい意味で気だるさ漂う艶美ナンバー『Be With You』、トラックは控え目にし伸びやかなヴォーカルで引っぱるスロウ『Yes』、Missy Elliottプロデュース&客演のただただ聴き入るばかりの極上の美曲『Signs』、Beyonce自ら手掛け後半の雄叫びがハートをズキューンと貫く悶絶バラード『Speechless』、大御所Luther Vandrossとデュエットした泣く子も黙る昇天スロウ『The Closer I Get To You』、Beyonceの歌力を存分に味わうことができる存在感アリアリのバラード『Dangerously In Love 2』など、しっとりとした曲が多数収録されており、「私は尖った曲だけじゃなくちゃんとバラードも歌えるのよ!」とアピールしているかのような素晴らしいスロウジャムがひしめいています。しかもそのメロウ曲の完成度が非常に高い。

他もBig BoiとSleepy Brownをゲストに迎えた豪華局『Hip Hop Star』、再びJay-Z参加のキラキラ可愛らしい『That's How You Like It』、そしてボーナストラックとして収録された『What's Gonna Be』、『03' Bonnie & Clyde』、『Work It Out』、Hidden Trackの『Daddy』と、ハイクオリティな楽曲で埋め尽くされた力作になっています。

このアルバムは100%買って間違いない作品ですね。まだ若いというのに早くも風格がただよっているというか、オーラがまぶしいくらい出てます。でも出来れば50 Cent『In Da Club』のオケで歌った曲もボーナストラックでいいから収録して欲しかったな(贅沢な要求)。

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