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広告の見出しでもありましたが、最強でもあり最狂のラッパーEminemの4thアルバム『Encore』について。Eminemはデトロイト出身のラッパーで、Dr. Dreとともに作り上げたデビュー・アルバム『Slim Shady LP』が300万枚以上を売り上げるというセンセーショナルなデビューを飾りました。その後も2ndアルバム『Marshall Mothers』、3rdアルバム『Eminem Show』と特大ヒットを放ちまくっています。

そんな彼の本作ですが、今回も先行シングルにおちゃらけた曲『Just Lose It』をカットしてきましたね。某アーティストを小馬鹿にした物真似PVを初めて見たとき苦笑いと共に少々の絶句・・・。笑っていいものかどうかかなり複雑な心境になりました。もちろんそれもEminemの作戦なんでしょうが、肝心のDr. Dreによるトラックがちょっと弱い気が・・・。というかこういうおちゃらけ路線はちょっと飽きちゃったかも。そこはPVのインパクトでカバーって事でしょうか?

しかし大物プロデューサーDr. Dreが手掛けた曲でかなり良い曲もあり、人気ラッパー50 Centと唯一無二の声をもつシンガーNate Doggを客演に招いた『Never Enough』なんて速攻やられました。終始鬼気迫るかのような重い空気が張り詰めていてフックで"ボイス・オブ・Gファンク"ことNate Doggが唯一無二の歌を披露・・・最強ですね。

あと、R&B好きな俺としてはEminem本人プロデュースのフックがキャッチーな『Like Toy Soldiers』や、同じくEminem本人による疾走感あふれる『Crazy In Love』のような曲はすんなりと聴けて◎でしたね。Dr. Dre手掛けるタメの効いたトラックが印象的な『Rain Man』も結構好きなんですが、途中でオナラ?みたいな音が挿入されてて「・・・・・」。7曲目『Puke』でゲロ吐いた次はオナラ?(嫌いとは言ってない)

でも息つく暇なしにラップをくり出す『Evil Deeds』(Dr. Dreプロデュース)、不穏で彼らしいナンバー『Yellow Brick Road』、Dr. Dreがスリリングでドスの利いたトラックを提供した『Mosh』、パキパキいったトラックが小気味よい『My 1st Single』、深く沈みこむような太いビートが○な『Big Weenie』、中東あたりの香りを微妙に注入した『Ass Like That』、Obie Triceや50 Centが参加した男くさい『Spend Some Time』、儚なげなピアノをバックにシリアスにラップ&フックで歌う『Mockingbird』、Dr. DreプロデュースでそのDr. Dreと50 Centが客演した『Encore』あたりが良かったので許しますが・・・。

少々マンネリ気味な気がしないでもないけど、良くも悪くもEminemらしさがよく出た要チェックアルバムではないでしょうか。今作も今までの作品同様一聴の価値は十分あると思います。なお、この盤には『We As Americans』、『Love You More』、『Ricky Ticky Toc』の3曲が収録されたボーナス・ディスクが付属しています。

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