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1stアルバムでグラミー賞を受賞し、個性的で圧倒的な人気を誇るHIP HOPデュオOutkastのAndre3000(変な格好してる方)との間に息子がいることでも有名な唯一無二の世界をもつシンガー、Erykah Baduの2ndアルバム『Mama's Gun』を紹介。その独特の風貌とJazzをベースとした歌唱法で多くのフォロワーを生み出したErykah Badu。

1stアルバムですでに完成されていたと言っても過言ではないそのオリジナリティあふれる独自の世界をどう進化させてくるのか・・どうぶち破ってくるのかと期待と少しの不安を抱えながら聴いてみると・・・見事なまでに進化させ、より濃厚な世界を展開することに成功した大傑作という結果になっていました。

今作は前作よりも深くErykah Badu自身が関与しており、よりメッセージ性の強いアルバムになっています。個人的にはなんといってもこれ、『Bag Lady』です。Dr.Dre"Xxplosive"をサンプリングした意欲的なナンバーで、先行シングルとしても話題になりましたよね。この曲めっちゃ好きなんですよ、特に後半の盛り上がりが最高すぎて聴くたび昇天…。

他もみていきます。アルバムの幕開けを飾るErikah Badu風ファンクを見せつける『Penitentiary Philosophy』、Jay Deeプロデュースのジャジーな心地よさがたまらなくいい極上ナンバー『Didn't Cha Know』、こちらもジャジーなトラックに乗せ自分のこれまでの人生を振り返る『My Life』、1stアルバム収録の名曲『On & On』のパート2的存在のムーディー・チューン『...& On』、1stアルバムの延長線上にあるようなジャジーで陶酔度高めのナンバー『Cleva』、ハープがポイントになった『Hey Sugah』、ドラムやホーンの音などの生楽器音がとっても心地いい『Booty』、Erykahの粘着性のあるヴォーカルの魅力を存分に堪能することができる『Kiss Me On My Neck(Hesi)』、しっとりと聴かせるアコースティックな『A.D.2000』、Erykahのしっとりとしたヴォーカルとピアノの流麗な演奏が絶妙に混ざり合う『Orange Moon』、Bob Marleyの息子Stephen Marleyを客演に招いた哀愁漂う『In Love With You』、上品に響くストリングスが曲を引き締める『Time's A Wastin』、上手くアナログ感を演出した『Green Eyes』と、要所要所はジャジーにまとめながらも新たな挑戦も試みた"エリカ・ワールド"炸裂の大傑作に仕上がっています。

これから買おうかどうか迷ってる人は、Erykah Baduの難解な世界をより楽しむことができる国内盤をおすすめします。彼女独特の詞は一見&一聴の価値十分にアリ。ハマれば絶対に抜け出すことの出来ないErykah Baduの世界をぜひご堪能あれ。

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