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衝撃のデビューアルバム『Brown Sugar』から4年という長い歳月を費やして制作された、才能ある男性R&BシンガーD'angeloの2ndアルバム『Voodoo』について。1stアルバムと2ndアルバムの間にサントラにて発表されたDJ Premierとの共作曲『Devil's Pie』や、個性派ラッパー・コンビMethod ManとRedmanをフィーチャーした『Left & Right』を初めて聴いたとき、「もしかして2ndはHIP HOP的アプローチの強いアルバムになるのかな?」と思ったのですが、案の定本作『VooDoo』はHIP HOPの要素を織り交ぜた作品に仕上がっていました。

その大注目の本作の内容ですが、個人的にめっちゃ好きな曲があってですね。どれかというと、D'angeloとRaphael Saadiqが共同プロデュースしたシンプルでタメの効いたトラックが印象的な極上バラード『Untitled(How Does It Feel)』です。これいいですよね。聴いててすごく心地いい。

シングル繋がりでいくと、DJ Premierが手掛けた重いビートにD'angeloのクールな歌声が乗る要チェック曲『Devil's Pie』、Method ManとRedmanという個性の強いラッパーを招きながらも自身の世界をきっちり表現したHIP HOP寄りなトラックが○なナンバー『Left & Right』、1stアルバムのノリを踏襲しながらも確実に進化している一面を見せる心地よさ100%の『Send It On』、あとぼそぼそと呟くようなヴォーカルと鬼ジャジーなトラックが絶妙に混ざり合う好曲『Feel Like Makin' Love』もそうでしたね。

他もみていくと、渋いホーン音が効果的に鳴り響くトラックを従えあやしく粘着性たっぷりに歌うファンク曲『Playa Playa』、スネアが利いたトラックや浮遊感のあるヴォーカルなどD'angeloにしか出せないグルーヴィさがたまらなくいい『The Line』、ハンドクラップをちりばめた軽快でジャジーな雰囲気を醸し出す『Chicken Grease』、酒でも飲みながらまったり聴きたい感じの『One Mo' Gin』、ジャジーな演奏に糖度の高いヴォーカル(スウィートなコーラスも◎)が乗る『Spanish Joint』、極上の甘いファルセットに酔いしれること必至の『The Root』、あまりにも気持ちよすぎて陶酔を余儀なくされる『Greatdayndamornin'/Booty』、壮大なイメージが脳裏に浮かぶ『Africa』など、傑作と名高い1stアルバム『Brown Sugar』は単なる偶然の産物ではなく、D'angeloが天才だからこそ作る事が出来たのだと実感(再確認)させられてしまう素晴らしいアルバムになっています。

相変わらず素晴らしい楽曲のオンパレード状態ですね。D'angeloにしか出せない濃密な音世界を存分に味わっちゃて下さい。聴けば聴くほど良さがにじみ出てきますよ。それにしても3rdアルバムはいつになるんだろうか・・・最近は変な話題ばかりなのでちょっと心配です。

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