_-_Stronger_Everyday

美曲を手掛けさせたら右に出る者はいないUS音楽界の大御所Babyfaceと師弟関係にある、白人R&BシンガーJon Bの4thアルバム『Stronger Everyday』について。個人的名盤である前作『Pleasures You Like』から3年という長い歳月を経て、レーベルをBeyonceパパが取り仕切るSanctuary Urbanに移籍してリリースされた本作。

これが1曲目からしていきなり素晴らしいんですよ。Just BlazeプロデュースDirt Mcgirt(a.k.a Ol' Dirty Bastard)ラップ参加の『Everytime』という曲なんだけど、Jon B自身が奏でるピアノの音色を主としたオケもいいし、Ol' Dirty Bastard改めDirt Mcgirtのぶっ飛んだラップもいい、当然メロもいいと、文句なしの美スムージー・チューンになっています。

ラッパー参加曲でいうと、2ndアルバムでも絡んだことのある2 Pacと擬似共演した『Part 2』もムーディーでとっても心地いいし、サウスのドンScarfaceを招いた『Thru The Fire』もAretha Franklin曲を絶妙にサンプリングしててかなり切ない仕上がりに。

シンガーをフィーチャーした曲だと、マッチョなシンガー・ソングライターTankとソフトに歌い上げる『Stronger Everyday』、そして師匠Babyfaceがプロデュース&客演で参加した夢心地ミッド『What I Like About You』と、2曲とも聴き逃し厳禁なコラボにっています。

白眉曲はこれだけじゃないです。そのTankとBabyfaceがバックボーカルで参加した哀愁と心地よさが同居した極上"キラキラ"ミディアム・アップ『Lately』、Jon Bの柔らかいボーカルやフルート&ギターの音色がクールダウンさせてくれる『One More Dance』、琴のループが東洋のフレイバーをプラスする『I'm Right Here』、Mike Cityの18番である淡々としたリズムがいい『Hands On U』、静かにリズミカルなトラックをバックにしなやかに歌い上げる『Patient』、まったりとしたヴォーカルで聴く者の心を捕らえるメロウなミッド『What In The World』、囁き気味に歌うセクシーなナンバー『Az U』、ほのかにラテンの香りがしないでもない『Lay It Down』、Beenie ManとFarenaを招き、Rihanna"Pon De Replay"風のREGGAEチューンに生まれ変わった『Everytime(REMIX)』などなど、とにかく心地いいものばかり。

後半はちょっとダレ気味に感じなくもないけど、アルバムとしてのまとまりがすごくあるし、捨て曲も一切無しだからまあ許容範囲って感じですかね。ナイト・ドライブのお供なんかにおすすめの1枚です。

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