d25f66fc

惜しくも解散してしまったガールズ・グループDestiny's Childのリーダー的存在で、全世界が最も注目する歌姫でもある女性R&BシンガーBeyonceの2ndソロ・アルバム『B'Day』について。前作『Dangerously In Love』は世界で1,100万枚以上のセールスを記録。グラミー賞も5部門を受賞と恐いものなし状態のBeyonceが自身の誕生日に放つ本作は、多くの成功を成し得たこれまでに甘んじることなく攻めの姿勢を示した流行提起アルバムに仕上がっています。キーワードはBeyonceのルーツでもある"クレオール・ヴァイブ"だそう。

まずはシングル曲。「ベース→ハイハット→808」とBeyonceが囁くごとに音が鳴り始める後半に向かうにつれ高揚していくとっても情熱的なナンバー『Deja Vu』(Rodney Jerkinsプロデュース、Jay-Z客演)、ビート職人Swizz Beatzが提供した軽快なトラック上を華麗かつ器用に舞い踊って魅せる『Get Me Bodied』、Swizz Beatzおなじみのサイレンをバックに嫉妬に狂いブチ切れる破壊力抜群の2ndシングル『Ring The Alarm』、Ne-Yoなども手掛けるStargateがとっても清美で聴く者のハートを惹きつけるメロディアスなナンバーを提供した『Irreplaceable』、ちょっと新鮮味に欠ける印象をうけるThe Neptunes産の1曲『Green Light』と、話題になた曲多めでさすがBeyonceといった感じですね。

アルバム曲も、メガ・ヒット曲『Crazy In Love』のタッグ再びRich Harrisonプロデュースのファンキーでアーシーな『Suga Mama』、本作唯一のゲストでもあり彼氏のJay-Zとアツアツぶりをみせつける『Upgrade U』、ここでちょっとクールダウン、The Neptunes提供のゆったりとしたトラックに寄り添い囁くように歌う『Kitty Kat』、Rich Harrisonの既聴感ありありなワンパターンなサウンドもBeyonceにかかればそれなりに聴こえる『Freakum Dress』、切ない女心をドラマティックに歌い上げる陶酔曲『Resentment』(Walter Millsapプロデュース)、タイトルをひたすら連呼するフックが頭から離れなくなる『Creole』(Rich Harrisonプロデュース)、Bun BとSlim Thugをフィーチャーしたキュートな大ヒット曲『Check On It』(Swizz Beatzプロデュース)、Beyonce主演映画「DREAMGIRLS」の主題歌で彼女の持ち味である伸びのあるヴォーカルをフルに活かした壮大で聴き応えのある美バラード『Listen』と、失敗を恐れることなくトレンドセッターとして果敢に挑んだ意欲作になっています。

でもどこかスッキリしないんだよなぁ…。特に中盤の『Freakum Dress』と『Green Light』あたりありふれたサウンドというか、Beyonceがやる必要性が感じられないというのが正直な感想。前作の必勝パターンをなぞらなかったのは挑戦的でいいと思うけど、イクならイクでとことん突き抜けてほしかったかなーと。さあ次はどう出てくるよBeyonce。楽しみです。

Thank you for your support!
 にほんブログ村 音楽ブログへ