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古くはAaliyah、Missy Elliott、Ginuwine、Playa。最近ではJustin TimberlakeやNelly Furtado作品などでヒット曲を連発し、音楽シーンを賑わしている人気プロデューサーTimbalandのソロ・アルバムとしては2枚目にあたる『Timbaland Presents: Shock Value』について。現在のTimbalandは何度目かの絶頂期を迎えてますよね。最新作で彼との全面タッグを解消したMissy Elliott…再び親元(Jermaine Dupri)に舞い戻ったBow Wowのように、「やっぱアンタが最高だわ〜」なんて感じでまたガッツリ組むのかな。

さて本作の内容ですが、これが期待どおり濃密で濃厚な快作になってるんですよ。JustinのアルバムもNelly Furtadoのアルバムも秀作ではあったのだけれど、個人的にはどこか煮え切らない感じがぬぐえず…。そんなうやむやを晴らしてくれたのが他の何物でもないTimbaland本人による本作。期待どおり久しぶりにブッとんじゃってます。特筆すべき曲は…といいたいところなんだけど、これがどれも粒揃いで選出不可能。本当にどれもツボなんですよね。

アルバムに先駆け公開され、いまいちハマりきれなかったNelly Furtado & Justin Timberlake客演のリード曲『Give It To Me』も、幕開け早々俺のハートを射抜いた『Oh Timbaland』からの流れで聴くと最高だし、Justin参加の『Release』も『Sexy Back』のパート2的な奇天烈系四つ打ちで思わずニヤリ。続く『The Way I Are』もTimbalandの怪しい声とアルバム・デビューが待たれるKeri Hilsonの麗しい歌声が交差する好曲なんだけど(D.O.E.も客演)、それ以上にグッときたのがDr. Dre、Missy Elliott、Justin Timberlake参加の5曲目『Bounce』。不穏にバウンスするトラックも最高だし、Missyの相変わらずイッちゃってるフロウも○で中毒性十分ですね。

前半だけでもこれだけの注目作がならんでいるというのに、中盤も気を緩めることのできないゾーンになっていて、50 Cent & Tony YayoのG-Unitコンビを迎えた『Come And Get Me』、オリジナリティーのない真似っ子たちをディスった『Kill Yourself』(Timbalandの弟Sebastian、Attitude客演)、相棒Magooと絡んでみせるハンドクラップの効いた『Boardmeeting』、女性シンガーMoneyの個性的な歌声がいいスペーシー系『Fantasy』、Keri HilsonとThe Pussycat DollsのNicole Scherzingerが艶美に共演するエキゾチックな『Scream』、Keri Hilsonが主役を務めるDanjaプロデュース曲『Miscommunication』(Sebastianも客演)、Timbaland流インド音楽な『Bombay』(Amar、Jim Beanz客演)と、R&B/HIP HOPファンならうならずにはいられないホットスポットになっています。

そして後半はROCK勢をフィーチャーするなど意欲的なナンバーが収録されていて、Timbalandのハイパー・ビートとスウェーデン出身のバンドThe Hivesが融合した『Throw It On Me』、Justin WarfieldとAdam Bravin(DJ Adam 12)によるユニットShe Wants Revenge参加の『Time』、シカゴ出身の4人組バンドFall Out Boyが暴れ倒す『One And Only』、5人組バンドOne Republicが歌う切ないナンバー『Apogize』、Elton John姐さんがピアノを弾く『2 Man Show』と、枠(ジャンル)にとらわれない引き出しの多さをアピールした楽曲がならんでいます。AttitudeとKeri Hilsonをフィーチャーした『Hello』、Timbalandならではの民族系トラックをバックに個性派フィメール・ラッパーMiaの脳内シェイク・ラップが乗る『Come Around』のボーナストラック2曲も本編に引けを取らない出来で白眉ですね。

最近のTimbaland作品はいまいちハマれないでいたけど、このアルバムを聴いて惚れ直しました。ジャンルレスでバラエティに富んでるんだけど、芯の部分はしっかりTimbalandしててブレてないのがよかったです。恐れ入りました。

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