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男性R&BグループDru HillのリードシンガーSisqoのバックアップにより結成された、女性4人組ガールズ・グループLovHerのお蔵入りデビュー・アルバム『LovHer』について。彼女達はChinky、Buttah、Serenade、Kienjiの4人から成り、レーベルはDef Soulに所属していました。先述したとおりDru Hillの後押しを受け、2002年の9月にリリースされる予定でしたが残念ながらお蔵入りに…。でもこれ、眠らすには惜しすぎる内容なんですよ。

手元に音源があるので早速レビューしてみようと思います。がしかし、詳しい資料が無いので制作陣についてはノータッチでいきます。まず聴いて驚かされるのがリードシンガーChinkyのヴォーカル。P!nkのような迫力あるしゃがれ声がとてもいいですね。彼女の男勝りな塩辛ヴォーカルがあるのとないのでは、大きく評価が違ってくるように思います。

個人的なお気に入り曲は、女性らしいしなやかなメロディをときに美しく、またときにパワフルに歌い上げる好ミッド『Girls Gonna Do』、Chinkyのドスの効いたヴォーカルに心奪われる上質なミッド・スロウ『Girlfriend』、シーンを意識したようなコマーシャル性の高いHIP HOP寄りアッパー『Love』、塩辛いChinkyのヴォーカルとフェミニンなコーラスの一体感が鳥肌が立つくらい素晴らしい涙腺刺激のスロウ・ナンバー『Commitment』あたり。言わずもがなこれらはChinkyのヴォーカルが活きたものばかりです。

他はDru Hillの十八番である東洋っぽいサウンドが炸裂する現行仕様のアップ『Don't Leave』、一世を風靡したKevin "She'kspere" Briggsがプロデュースしたっぽい浮遊感のあるチキチキ系ダンス・チューン『I Don't Want Your Man』、彼女達の兄貴分であるDru HillのSisqoをフィーチャーしたフューチャリスティックな前傾姿勢アップ『You Don't Know Me』などの売れ線アップがあったり、クラシックのようなトラックをバックに熱唱するオープニング・ナンバー『How It's Gonna Be』、気だるく歌い始めたと思いきや後半にかけ徐々に熱を帯びていく『Your Man』、当時流行ってた早口気味に歌い進んでいく歌唱を取り入れた『Do You Know Me』、琴のような弦の音色とドラムロール?が効いたオリエンタル風味の『What Could've Been』、なんとも奇天烈で摩訶不思議な『Happy Days』など、なかなかツボを押さえた曲で構成された1枚になっています。

うーん、いいアルバムなのになんでお蔵入りしちゃったんだろう。シングル・ヒットが生まれなかったのが原因かな?歌えるグループなだけに残念でなりません。