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全員30オーバーのいい感じに歳をとった中年4人組?ケツメイシの6枚目となるオリジナル・アルバム『ケツノポリス6』についてレビュー。いきなりだけど…このアルバム、買おうかどうしようか凄く迷いました。なぜかというと『冬物語』、『出会いのかけら』と、先行シングルがどれも微妙だったから。悪くはないけど、なんか最近のケツメって優等生すぎるんですよね。だからずっとパスしてたんだけど、ちょっと前にノリで購入しちゃいました。

今回のアルバムはこれまでとちょっと違ってて、心地よいトーン&マナーの楽曲が多く収録されていて、全体的に凄くまとまってる印象を受けました。言い方を変えるとバラエティに富んではないんだけど、これが凶とは出ず吉と出てるのではないかと。

個人的にケツメの胸に染みる系ナンバーが好きなんだけど、今回はそういう楽曲が多く、なかでも『儚し』、『想い』、『街並』、『伝承』あたりは、一聴した瞬間に琴線に触れました。『儚し』はタイトルどおり詞、メロともに儚さで満ち溢れた泣きの1曲で、『想い』はNao'ymtあたりが得意とするような、どこかオリエンタル風味の和曲。『街並』も夏の終わりのような切なさ漂う季節に聴くと嫌でも染みてしまう好曲で、『伝承』は映画音楽のような壮大な世界が味わえる逸品。

これからだけでも満足度大なわけですが、他にもいい曲多数で、軽くラテンっぽい香りがする情熱的なナンバー『流れ』、シングルで聴いたときは微妙と思ったけど、アルバムの流れで聴くと◎な『出会いのかけら』、バンジョーが効きまくってる『空』、サビが病み付き度大な『何故歌う』&『カーニバル』、これも『出会いのかけら』と同じでシングルで聴いてた時はイマイチだったけど、アルバムの中で聴くと好き度がアップした『冬物語』(でも『さくら』に似すぎなんだよなぁ)、構えることなく聴ける『We love music』、語りからはじまる『オレの道オマエの道』、そしてタイトルどおりの『子供たちの未来へ』と、いい意味で売れ線の曲ががっつり。他も本作のオープニングを担った『マジでライブする5秒前』、良くも悪くも綺麗なナンバー『心の声』と、メロディアスな楽曲で埋め尽くされています。

ぶっちゃけ試聴した段階では「売りに走った曲ばっかでおもんないなぁ…」って感じでした。でもそんな曲がった見方をしちゃいけません。ていうか、ちゃんと聴いたら染みる曲が多く、気付いたらリピートしちゃってる自分がいました。メンバーもいい年だし、こういうアルバムがあってもいいですよね。今のような夏の終わりにピッタリの1枚だと思います。

ケツノポリス6
ケツメイシ
TOY'S FACTORY Inc.(VAP)(M)
2008-06-25

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