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Mariah Careyの特大ヒット曲『We Belong Together』を書いたことで知られる、才能溢れるシンガー・ソングライターJohnta Austinのデビュー・アルバム『Ocean Drive』についてレビュー。2005年あたりから出るぞ出るぞと言われながらプッシュバックを繰り返し、2009年である現在もいまだリリースされないまま…。これはもうお蔵入りといっていいでしょうね。『Lil' More Love』、『Turn It Up』など、どのシングルもいいと思ったんだけどなぁ。うーん。

詳しいクレジットは不明なんだけど、SO SO DEF所属ってことで仕切りはJermaine Dupriが行ってると思われます。アルバム・リリースへ向けはずみをつけるはずだったシングル『Turn It Up』はJermaine Dupriがプロデュースを担当。Luther Vandross"Superstar/Until You Come Back To Me (That's What I'm Gonna Do)"をサンプリングしてる上に出たがり首領JDの援護射撃も炸裂。メロディアスでいい曲に仕上がっていたにもかかわらずチャートでは振るいませんでしたね…。この曲結構好きだったんだけどなぁ。

シングルでいうと、サビの"ドッフィンドッフィン"が頭から離れなくなる柔らかなナンバー『Dope Fiend』もなかなかだったし、早口歌唱を駆使しながら歌い進んでいく『The One That Got Away』も良かった。JDプロデュースUnk客演で挑んだHIP HOPチューン『Video』に関してはちょっと微妙だったけど、やっぱアルバムは出してほしかったなぁ…。

気を取り直してアルバム曲のレビューに移ります。特筆すべきは、メロディアスで何度も聴きたくなる『I Need A Girl』、歌、トラック、メロディ全てが美しい『One Time』、Bryan-Michael Coxならではの切ないピアノが特徴の『One Time For Love』、同じくBryan-Michael CoxプロデュースでMary J. Bligeが客演した『Hood Love』あたりでしょうか。この辺は結構クオリティ高いし一聴する価値はアリアリ。

その他も、Tim & Bobあたりがやりそうな郷愁系『Ya Know』、ファルセットが効いたミッド『Bad Chick』、『Baby Tell Me The Way』、Ne-Yo"So Sick"を意識したような『My Heart』、Jazze Phaプロデュースのラテン系ミッド『Make Her The One』、ピコピコしたビートが小気味よく炸裂する『Come Talk To Me』、ほんのり近未来系風味が入ったスロウ『Patron』、Ne-Yo"So Sick"にシンセをプラスしたような『Say So』、哀愁たっぷりのトラックにJohntaの情感溢れるヴォーカルが乗る『Lovin' U』、Ne-Yo"Because Of You"似の『Call You Tonight』、そしてアコースティックな壮美曲『Seventeen Minutes』と、お蔵入りさせるには勿体無さすぎる渾身の1枚に仕上がっています。

「裏方から表舞台へ」てのがNe-Yoと共通してるせいか、Ne-Yoを意識したような曲がちらほら見受けられるけど、嫌味じゃない程度なので良しとしましょう。一応、今もアルバム・デビューへ向けてがんばってるみたいだけど、アルバムの内容はガラッと変更してくるみたい。てことは本作の曲は日の目を見ないままになるのか…。粒揃いなだけに残念すぎる。

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