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ダーティ・サウスの顔的存在の個性派ラッパーLudacrisの3rdアルバム『Chicken -N- Beer』についてレビュー。ラッパーとして以外にも俳優として映画に出演したり、自らのレーベルDTP(Disturbing Tha Peace)を立ち上げChingyやShawnnaの面倒をみたりと(すでに2人とも離脱)、多方面で大忙しのLudacris。そんな彼が放った本作ですが、今までのアゲアゲなイメージから一新、ユル〜い曲が半数近くを占めるちょっと意外な内容になっています。

といっても重量感のある曲もちゃんとあって、プロデューサー兼ラッパーの人気者Kanye Westが提供した『Stand Up』(Shawnna客演)は、「これTimbalandプロデュース?」ってなくらい重めなビートが炸裂してて◎だし、スリリングなトラックなんだけどフックはキャッチーで聴きやすい・・というか病みつきになるRon Browzプロデュース曲『Blow It Out』なんて感じの曲もあります。特に『Stand Up』はめっちゃヤバいですよ。何がヤバいって、変な中毒性があるから、ハマるとなかなか抜け出せない仕様になっています。

この2曲は個人的お気に入り曲でもあるわけだけど、他にもツボだった曲がありまして。それは『Hoes In My Room』。ウェッサイからSnoop Doggをゲストに招いてるってだけでポイント高いのに、本人たちが下手ウマ?な歌を披露しちゃってるというサプライズも付いてて、いろんな意味で楽しい曲になってるんですよ。しかもとってもメロディアス。あとErick Sermonがプロデュースした『Hip Hop Quotables』も、気だるさ漂うユル〜いトラック上で歯切れのいいラップをブチかます感じが◎で結構好きかも。

その他もLudacrisの個性が活きた曲多数で、"オーウ♪オーウ♪"という掛け声と要所に挿入された女性の声がポイントとなった『Splash Waterfalls』、ラップだけにとどまらずルックスなどいろんな意味でインパクトの強い8 BallとMJGをゲストに招き、さらにフックをCarl Thomasに歌わせた豪華極まりない『Hard Times』、ソウルフルなネタ使いが吉と出たDJ Paul & Juicy J手掛ける『Diamond In The Back』、ここ最近のハヤリであるスクリュー技をうまく取り入れ"ファッキュー♪ファッキュー♪"と連呼する『Screwed Up』(Lil' Flip参加)、ShawnnaとLil' Fateをフィーチャーしたポップ度高めな『P-Poppin'』、ちょっとマヌケなトラックがキャラ立ちしたLudacrisのラップと◎な相性をみせる『Teamwork』、Chingy、TiTy Boi、1-20とDTP(Disturbing Tha Peace)のメンツが顔を揃えた『We Got』、そしてTity Boi、Dolla Boy参加の『Eyebrown Down』と、派手な仕掛けは見当たらないけど聴けば聴くほどハマるスルメ作品に仕上がっています。

このアルバム…買ってすぐの頃はあまり好きじゃなかったんだけど、繰り返し聴いてるうちにめちゃめちゃハマってしまった1枚なんですよ。全米No.1を獲得したのも納得ですね。

Chicken & Beer
Ludacris
Def Jam
2003-10-07

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