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引っ張りだこ状態の売れっ子Lil WayneのレーベルYoung Moneyと契約したことや、あのRihannaと噂になったことなどで話題の新人ラッパーDrakeの7曲入りEP(ミニ・アルバム)『So Far Gone』についてレビュー。カナダ出身のラッパーDrake。今一番注目のラッパーといえば彼ですよね。正式なアルバム・デビューはまだなのに、すでに大物MC達からのラブコールが絶えない状態で、これからどうなるのかが非常に楽しみな逸材。

そんな彼の本作は、2月にリリースし話題を呼んでいたミックステープ・アルバムから数曲を厳選し、EPとしてオフィシャル・リリースした1枚になっています。まずはこの曲からでしょう。全米チャートやR&B/HipHopチャートなど、各チャートでNo. 1をかっさらったスマッシュ・ヒット曲『Best I Ever Had』。Drakeのゆる〜いラップ、夜を連想させるようなしっとりとしたトラック共に◎で、フックで飛び出すオートチューンも小気味よく作用してて最高。このレイドバック感はヤバいっすね。否が応でも病み付きになってしまいます。

あとデジタル配信でシングル・カットされたTrey SongzとLil Wayneをフィーチャーした『Successful』も注目曲のひとつですよね。ダークなんだか爽やかなんだかよくわからない、このなんともいえない感じが結構クセになっちゃうんだよなぁ。

この2曲をはじめ、本作は夜系の好曲がたくさん収録されていて、本作のオープニングに配された夜系というか郷愁感溢れるというか、どこか幻想的な雰囲気をもった『Houstatlantavegas』、主役Drake、客演で参加したLil Wayne & Bun Bの個性(味)がちゃんと出てる『Uptown』、極上なソウルフル要素が注入されたDJ Khalilプロデュースによる未発表曲『Fear』と、しっとりとした曲が好きな人にはたまらない選曲になっています。

夜系ばかりではダレちゃうってことで毛色の違う楽曲もちゃんと収録されていて、Lil WayneとYoung Jeezyをフィーチャーした雄臭いサウス・チューン『I'm Goin' In』、沼から吹き出る泡のようなトラックが異空間へいざなってくれる『The Calm』と、期待の新人ラッパーDrakeの旨味が気軽に味わえる好盤になっています。

デビュー・アルバム『Thank Me Later』は来年2010年リリースだというのに、その前からこんな充実したミニ・アルバムをリリースしていいんだろうか。「デビュー・アルバムが出るまではこれでも聴いて楽しんでて下さいな」ってことでしょうかね。そのお言葉どおり、本作を聴きながらデビュー・アルバムを楽しみに待ちたいと思います。

So Far Gone
Drake
Republic
2009-09-15

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