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2才の時に教会でゴスペルを歌い始め、14才でアトランティック・レコードと契約を結ぶなど、幼い頃から芸能活動をしているBrandyの2ndアルバム『Never Say Never』についてレビュー。全米だけでも500万枚以上売り上げたデビュー・アルバム『Brandy』に続く本作も大ヒットを記録し、世界で1500万枚以上のセールスをマーク。

歌唱力を活かしたバラードが得意なMonicaとは対照的に、Brandyは流行の先を読んだアップテンポな曲が得意な印象があるんだけど、本作もトレンドセッターならではの着眼点が光る1枚になっています。そんな2人が夢の共演を果たしたのが言わずと知れた特大ヒット曲『The Boy Is Mine』。当時「犬猿の仲では?」と噂されてた2人がデュエットという話題性と、Rodney Jerkinsによる最高の楽曲が相まって、全米シングル・チャートにおいて13週連続1位、そして250万枚ものシングル・セールスを記録しました。

この曲も大好きなんだけど、『Almost Doesn't Count』や『Top Of The World』も負けないくらいお気に入りなんですよね。前者はRodneyの兄弟Fred Jerkinsがプロデュースを手掛けたR&Bバラードで、Brandyの甘しゃがれた歌声が活きてる上にとってもメロディアス。今聴いても全然アリですね。後者はBAD BOYの(当時の)看板ラッパーMaseをフィーチャーしたストリート寄りのアップ。世間での評価はわからないけど、この曲の持つ中毒性が半端なくてリピートしまくってたのが懐かしい。

アップといえば『Happy』も捨てがたいんだけど…まあいいか。このアップ2曲も本作で大抜擢されてるRodneyによるもので、彼は他に、品良くというか幻想的にチキチキした『Angel In Disguise』、いい意味の気だるさが漂ったミッド『Learn The Hard Way』、『Never Say Never』、流行の仕掛け人Rodneyならではの機械的というか軽く近未来的なビート(トラック)がいい『U Don't Know Me (Like U Used To)』、あのMarc NelsonやHarvey Mason, Jr.(The Underdogs)も関与した優美なバラード『Truthfully』、そして夜を連想させるようなしっとり感とひんやり感が◎なスロウ『Put That On Everything』など、アップからミッドまで多種多様な楽曲を提供し存在感を放っています。

Rodney & Fred以外の楽曲『Have You Ever ?』、『One Voice』、『(Everything I Do) I Do It For You』は、David FosterやDian Warren、Gordon Chambersが手掛けた王道バラードなので、このど真ん中具合が好き嫌いが分かれそうな感じ。でも出来は悪くないので問題視する必要はないと思います。

久しぶりに聴いたけど相変わらず完成度高いですね。David Fosterらによる王道曲が気にならなくはないけど、アイドル的人気もあった当時の彼女の事を考えると必要不可欠な楽曲だったのかもしれませんね。とにかく素晴らしい1枚。

Never Say Never
Brandy
Atlantic / Wea
1998-06-05

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