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OutkastのBig Boiに見出されたカンザス出身の個性派シンガー・ソングライターJanelle Monaeのデビュー・フル・アルバム『The Archandroid』についてレビュー。2007年にリリースした『Metropolis Suite I of IV: The Chase』はEPだったので、アルバムでは本作がデビュー作にあたります。ちなみに本作もEP『Metropolis Suite I of IV: The Chase』もDiddy率いるBAD BOYからのリリースでございます。

本作からのリード・シングルは彼女を見出したOutkastのBig Boiが客演した『Tightrope』でしたね。軽快でダンサブルなノリなんだけど、近未来型アーティストと称されるだけあって、R&B、ソウル、ジャズ、ファンク、ポップスなど、いろんな音楽をミックスしたサウンドが炸裂。これは『Tightrope』だけにとどまらず他の楽曲もそうなんだけど、どの曲も一筋縄ではいかないクロスオーバー・チューンというか、ジャンルを越えた融合感が味わえる味付けになってます。

ちなみにシングル『Tightrope』と同じようなファンキー&グルーヴィな魅力が顕著に表れたのは『Faster』、『Cold War』あたりですかね。

他はほんと多種多様な楽曲のオンパレードで、ポエトリー・リーディングに近いラップ・スタイルを得意とするUSの詩人ラッパーSaul Williamsをフィーチャーした『Dance Or Die』、 Stevie Wonderのアルバム『Music Of My Mind』のジャケットのミラー・サングラスにインスパイアされて作られた爽やかなアップ『Locked Inside』、オルガン?を主とした演奏をバックにしっとりと歌い上げる『Sir Greendown』、ホッと一息つけるようなゆったりフォーキーなナンバー『Oh, Maker』、疾走感のあるジャジー・ファンク・トラックにJanelleのアツいヴォーカル&シャウトが乗る『Come Alive (The War Of The Roses)』、ヴォーカルに加工を施したグランジ・ロック調バラード『Mushrooms & Roses』、近未来系ボサノヴァ曲『Neon Valley Street』、インディPOP/ROCKバンドOf Montrealをフィーチャーした『Make The Bus』、フレンチポップとインド音楽を混ぜたようなまさにワンダーランドな1曲『Wondaland』、ちょっと暗めなスロウ『Say You'll Go』、そしてラストは壮大なジャジー・スロウ・ナンバーで締め括る『BabopbyeYa』と、どのジャンルにも属さない"Janelle Monae"な仕上がりになってます。

クロスオーバーなサウンドといっても今流行りのエレクトロや白いそれとは全く違うミックス感…。今の時代こういうアルバムをメジャーで出せるってのは非常に稀ですよね。主役Janelleは勿論のこと、GOサインを出してくれたDiddyにも拍手。