dondria-vs-phatfffat

売れっ子Jermaine Dupri率いるSo So Defに所属する、本格派女性R&Bシンガー・ソングライターDondriaのデビュー・アルバム『Dondria VS. Phatfffat』について。本作はSo So Defという看板はついてますが、配給は老舗インディ・レーベルであるMALACOから。メジャーからのリリースだと思ってたからちょっと驚きました。どういう意図でインディ配給にしたんだろうか。ちょっと気になる。

本作からの先行シングルは『You're The One』と『Shawty Wus Up』でしたね。前者はJermaine DupriとBryan-Michael Coxが共同でプロデュースしたソウルフルなバラードで、R&Bチャートで14位をマーク。後者はJohnta AustinとDiamondをフィーチャーしたHIP HOPチューンで、Monica『Everytime Tha Beat Drop』あたりが好みの人は気に入るんじゃないかな。

この先行曲2曲を聴いた時は思わなかったけど、アルバムを聴いて感じたことがあるんです。それは何かというと、いくつかの曲での彼女の歌声というか歌い方がBeyonceを髣髴とさせるんですよ。顕著に表れてるのが、とってもソウルフルで恍惚とした表情で聴き入ること必至の極上ミディアム・スロウ『Making Love』、「Destiny's Childの未発表曲だよ」と言われたら思わず信じてしまいそうな、美しさと切なさが同居した悶絶スロウ『Where Did We Go Wrong』あたりでしょうか。曲のクオリティも最高な上、本当にBeyonceに似た歌声&節回しなので、Beyonceファンも要チェックですよ〜。

あと上記以外で個人的にグッと来たのは、50 Centの大ヒット曲"21 Questions"をサンプリングした『No More』、そして先行シングルをJD自らアレンジを施した『You're The One (JD's Jeep Mix)』の2曲。どちらもすごくグルーヴィなんだけど、『You're The One (JD's Jeep Mix)』はBootsy Collins"I'd Rather Be With You"をサンプリングしてて、一聴した段階で惚れました。JDグッジョブ。

他も好曲のオンパレードで、JDとBryan-Michael Cox作の汚れ無きバラード『Saving Myself』、『Beliver』、ねっとり感のあるメロディを力強い歌声で歌い上げるミッド『Can You Help Me』、JDとJohnta Austin作の晴れやかで美しいバラード『Still Be With Me』、そしてエンディングを飾るアコースティック・バラード『Kissed By The Sun』と、期待どおりのとても充実したデビュー・アルバムになっています。

流行に媚びたようなイマドキ仕様のエレクトロ系ダンス曲が1曲もないってのが潔くていいですね。前述したとおりBeyonceの歌声&節回しが好きな人や、Monicaあたりが好き人はツボに入る可能性高いと思います。俺?俺もツボに入りましたよ。

Dondria Vs. Phatfffat
Dondria
Malaco Records
2010-08-17

Thank you for your support!
 にほんブログ村 音楽ブログへ