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90年代初期からずっと第一線で活躍しているシンガー・ソングライターR. Kellyの3rdアルバム『R.』について。R. Kelly初の2枚組である本作は、ビルボード・チャートに連続75週間チャート・インし、ビルボードのアーティスト・オブ・ジ・イヤーを受賞したんでしたっけ。クレジットを見ると1998年リリースか。今から12年前って、もうそんなにもなるんですねぇ。

まずはDisc #1について。こちらからの先行シングルは『Half On A Baby』でしたよね。あと映画「SPACE JAM」のサントラでもおなじみの『I Believe I Can Fly』も収録。先行シングル『Half On A Baby』はすごく地味なんだけど、しっとり仕様のR節が満喫できて俺は大好きでした。出だしの"ウーナーナーナーナー"からして最高で、今でも無性に聴きたくなることがあります。

地味といえば、本作は地味なんだけど上質な曲が多数収録されてるんですよ。『When A Woman's Fed Up』もそうだし、バックコーラスでSparkle嬢が参加した濡れ曲『Get Up On A Room』、哀愁漂うギターに乗せ歌う『One Man』、『Don't Put Me Out』、寝る前に聴くと心地よく眠れそうな『Etcetera』などもそう。R. Kellyが手掛けたSparkleやChanging Faces曲がツボな人は気に入るんじゃないでしょうか。

あとスルー厳禁の極上夜系曲が、Cam'Ron、Noreaga、Jay-Z、Vagas Cats客演の『We Ride』と、Track Mastersプロデュースの『Only The Loot Can Make Me Happy』の2曲。ひんやりとした曲が好きな人は要チェックですよ。

他は、Keith Murrayのラップをフィーチャーした『Home Alone』、当時大ネタ使いで賛否両論だったSean "Puffy" Combsプロデュースで、類に漏れず大ネタChange"A Lover's Holiday"をサンプリングした『Spendin' Money』、Curtis Mayfield"Right On For The Darkness"ネタの『If I'm Wit You』、『I Believe I Can Fly』と同系の壮美曲『If I Could Turn Back The Hands Of Time』など、計17曲を収録。1枚目だけで17曲ってものすごいボリュームですね(笑)

Disc #2の方で特筆すべきは、やはり『I'm Your Angel』と『Gotham City』の2曲かな。前者はCeline Dionとのデュエット曲で、R&Bの枠を超えた王道中の王道バラードで幅広い人にウケそうな好曲。当時の俺はあまり受けつけることができなかったけど、年齢を重ねた今は良さがわかります。後者は映画「バットマン」の主題歌でもあったバラード。これは当時から大好きでしたね〜。個人的"何年経っても色褪せない名曲"のひとつです。

他も、Timbalandを意識したようなチキチキ曲『V.I.P.』、R. Kelly、Track Masters、Cory Rooneyが共同で手掛けたラテン寄りの『Did You Ever Think』、やんちゃ姐さんFoxy Brownのラップがアクセントになった『Dollar Bill』、Rマナー全開のミディアム『Reality』、渋いR&Bの香りとコンピュータ音が醸し出す未来の香りがミックスされた意欲作『2nd Kelly』、Crucial Conflict客演の『Ghetto Queen』、名曲『Down Low』のパート2的な位置づけ?な『Down Low Double Life』、雷鳴轟くラテン曲『Dancing With A Rich Man』、そしてラップでNasが、バックボーカルでKelly Priceが参加した『Money Makes The World Go Round』と、計13曲が収録されています。

さすがに30曲も収録されてるので、「全てがスルー厳禁の極上曲!」とか「最後まで一切ダレることなく聴けますよ!」とは言えないけど、聴く価値のある好曲は結構あるんじゃないかと思います。R&B、王道バラード、ラテン、オペラなど、いろんなR. Kellyが堪能できますよ。

R
Kelly, R
Jive
1998-11-10

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