94年にリリースしたアルバム『Illmatic』がHIP HOPクラシックとして今もなお高い人気を誇るラッパーNasの4thアルバム『Nastradamus』について。
本作は1999年リリースで、Nasはこの年にもう1枚アルバム『I Am...』をリリースしてるんですよね。これには理由があって、本来2枚組でリリースする予定でしたが、レコード会社の意向で1枚ずつ別でリリースすることになったみたい。Nasの2枚組といえば2004年の『Street's Disciple』が思い出されますね。
このアルバムを語る上でまず一番に触れたいのが『You Owe Me』。そう、Timbalandプロデュースで Ginuwineがサビを歌うあの曲です。たしかシングルにもなってましたよね?この曲すごく好きなんですよ。この時代のTimbalandの音が好きというのもあるけれど、NasとGinuwineの声の相性もいいと思うんですよね。
そしてもう1曲スルー厳禁な曲がありまして。13曲目『New World』なんですが、みんな大好きToto"Africa"をネタ使いしています。このキャッチーさ…半端ないっすね。一度聴いただけで耳から離れなくなるんじゃないかな。
他の曲も簡単にみていきます。本作からの1stシングルでアルバム・タイトルでもある『Nastradamus』、硬派で哀愁漂うトラックにNasのリリカルなラップが乗る『Life We Chose』、ベテランRonald Isleyの風格のある歌声が援護射撃する夜系歌モノ『Project Windows』、このビート、スクラッチの音、聴いた瞬間DJ Premier曲だとわかる『Come Get Me』、Mobb DeepのHavocプロデュースでフックがDMXっぽい『Shoot 'Em Up』、そのMobb Deepが参加した『Family』など、全15曲を収録。
結構重めのトラックの曲が多いので、フルでとおして聴こうとすると中だるみしちゃうのが正直な感想。でも『You Owe Me』や『New World』、『Come Get Me』など必聴級の曲もあるので、発売されて大分経つけど今でもたまに聴きたくなるアルバムです。