
ソロとしても大成功を収めたSisqo率いるバルティモア出身のコーラス・グループDru Hillの2ndアルバム『Enter The Dru』をレビュー。Dru Hillのアルバム(Sisqoのソロ2作も含め)にはそのイカつい見た目とは裏腹に、毎回めちゃめちゃ病みつきになるバラードが収録されていて、今までリリースされている3枚とも大好きなのですが、その中でも特にオススメなのがこのアルバム。ハート直撃の極上スロウジャムが、これでもかといわんばかりに網羅されてるんですよ。
今作は前半と後半のノリが分かれており、アルバムの前半にはメンバーであるSisqoとNokioが手掛ける雄度高めの濃厚アップ『Real Freak』(Chinky Brown客演)、シングルにもなったセクシーでどこかラテン風でもある『How Deep Is Your Love』、個性派ラッパーMethod ManをフィーチャーしたHIP HOP寄りのナンバー『This Is What We Do』など、彼ららしい男汁たらたらのアップを収録。
そして中盤以降からは注目の泣きの美曲ゾーンに突入。まずは1stアルバムから彼らの作品を手掛けているDaryl Simmonsがプロデュースを担当した幻想的な雰囲気漂う『I'll Be The One』。このへんから俺好みのいい香りがプンプン漂いはじめます(笑)
1分ちょいという短いInterludeにしておくのがかなり勿体ない良曲『Nowhere Without You』、泣きのメロ&メンバーの熱唱が確実に心を射抜くバラード『One Good Reason』、そして!Warryn Campbellがプロデュースした後半の盛り上がりがクセになる極上バラード『Angel』。ヤバい。これもうヤバすぎ。最高すぎて穴という穴からなんか出ちゃった。でもまだまだ。まだまだ良曲は飛び出します。
バラードといえばこの人David Fosterプロデュースの美しいコーラスが堪能できる『What Do I Do With The Love』、メンバーNokioがプロデュースに関与した『Beauty』、この人も美バラードの達人ですよねBabyfaceがプロデュースした正統派の香り漂う美メロ曲『These Are The Times』、メンバーNokioの手による切なさ100%の『What Are We Gonna Do』、Sisqoの甘しゃがれたヴォーカルとメンバーの重厚なコーラスがひとつになる『I'm Wondering』、哀愁たっぷりのトラックをバックに丁寧に歌い上げる『You Are Everything』と、大御所プロデューサーたちが手掛けた涙無しでは聴けない切ない曲のオンパレード状態となっております。
112のようなちょっと高めの声もいいけど、Dru HillやJodeciのような男くさい"しゃがれ声"もいいですね。中盤以降ほんと素晴らしい曲のオンパレード状態なので、酔いしれたい人はぜひ。