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いろんな意味で話題のプロデューサーIrv Gottiが率いるレーベルThe Incが送り出す、究極のナヨ声男性シンガーLloydのデビュー・アルバム『Southside』について。よく言えば甘くセクシーな母性本能をくすぐる声、ちょっと悪く言えば少年っぽい声というか男らしくない声というかガキっぽい声というか・・・結構好き嫌いがハッキリ分かれそうな声質のLloydですが、楽曲の方はあのIrv Gottiが全面バックアップしているだけあって侮れない内容となっております。

注目の楽曲ですが、まずはこれ、『Southside』です。俺がこのアルバムを購入するきっかけとなった曲なんですが、レーベル・メイトである歌姫Ashantiとデュエットしたアコースティックでとっても美しいんですよ。ちなみに本作からの先行シングルでした。そしてラストにはScarfaceをフィーチャーしより魅力を増した極上リミックス『Southside(REMIX)』なんてのもあったり。あっ、シングルといえば、キャッチーなフックがいいねっとりしたナンバー『Hey Young Girl』もそうでしたね。

アルバム曲もみていくと、ダミ声ラッパーJa Ruleが力を貸す『Ride Wit Me』、Chink SantanaプロデュースのThe Incらしいアップ『Feelin You』、Lloydの声質を存分に活かした甘く流麗なミッド・ナンバー『Take It Low』、Chink Santanaプロデュース&客演の中近東系の香りのする『Hustler』、ナヨ声だけど男らしく歌う『My Life』、Taniya Walterとデュエットしたどっちが女性シンガーなのかわからなくなりそう(笑)だけどしっとり聴かせる『Caddillac Love』、外部から人気プロデューサーRodney Jerkinsを招き、Lil' Wayneをフィーチャーしたアジアンなアッパー・チューン『Trance』、いい意味でけだるさ漂う『Feels So Right』、アコースティックギターを効果的に使用したバラード『This Way』、子供のコーラスを挿入したHIP HOP寄りの1曲『Sweet Dreams』、トラックに頼ることなくアカペラで聴かせる『I'm A G』、哀愁を帯びたバラード『Yesterday』と、なんだかんだ言いながらもウットリしながら聴いてしまうような良曲が揃っています。

ちょっとクセのある声質はしていますが、"男版Ashanti"といった感じで一聴する価値は十分あると思います。少年っぽい青臭くも甘酸っぱい男性シンガーものが好きな人にはもってこいの作品ではないでしょうか。

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