
俳優としても大活躍しているNick Cannonのデビュー・アルバム『Nick Cannon』について。映画『Drum Line』では主演を務めたうえにサントラにも参加してましたよね。あと今はもう別れちゃったらしいけど、あのキュートな歌姫Christina Milianの彼氏としても話題になりましたね。そんな彼が放つ今作ですが、一応ラップ・アルバムではあるんだけどある意味R&Bアルバムといってもいいくらいのメロディアスな作品に仕上がっています。
注目曲を挙げていくと、R .Kellyがプロデュース&客演した延々ループされる小刻みなギター音?が頭から離れなくなる病み付き必至のヒット曲『Gigolo』と、P.DiddyプロデュースでMary J. Bligeがハート直撃の歌声を披露する一撃必殺の昇天確実ミッド『Whenever You Need Me』はハズせませんね、特に後者!このちょっと切ない感じ…最高じゃないですか?R&Bファンは要チェックですよ。
他も、Just Blazeプロデュースで個性派双子Ying Yang Twinsとアゲアゲ番長Fatman Scoopが力を貸す、ゲストのパワーが凄すぎてNick Cannonの存在感が薄くなってしまった『Get Crunk Shorty』、R .KellyとTrack MastersプロデュースでB2Kがフックを担当するラテン風な1曲『Feelin' Freaky』、またまたR. Kellyがプロデュースした硬質なビートとストリングスが小気味よく鳴り響くエッジーなナンバー『You』、同じJive所属の男性シンガーJoeを贅沢にもゲストに招きアコースティック・ギターを効果的に使用した『I Used To Be In Love』、Nick Cannon自らプロデュースしたメロウ・チューン『My Rib』、浮遊感のあるトラックが不思議な世界を作り出す『Attitude』、同じくレーベル・メイトの小池栄子・・じゃなくてNiveaをフィーチャーした可愛らしい歌モノ『Main Girl』、Biz Markieがヒューマン・ビート・ボックスを披露する『My Mic』、Nick Cannon自らプロデュースを担ったとってもメロディアスで切なさを帯びた昇天曲『I Own You』、中東系の怪しいトラックにキャッチー&メロディアスなフックが乗る『Your Pops Don't Like Me(I Really Don't Like This Dude)』と、R&B好きな俺には非常に聴きやすいアルバムでした。
Nick Cannon自身のスキルに関してはまだまだな部分はありますが、楽曲は本当に素晴らしいものばかりで聴く価値は十分にあると思います。プロデュースも出来るみたいだしこれからどう成長していくのか非常に楽しみですね。俳優としてもラッパーとしても成功している第二のWill Smithになれるか。