
クリーヴランド出身の早口で歌うようにラップする集団Bone Thugs-N-Harmonyの4thアルバム『Thug World Order』について。メンバーはLayzie Bone、Krayzie Bone、Bizzy Bone、Wish Boneの4人で、たまに準メンバー的存在であるFresh Bone(Layzieの兄)が参加。彼らの武器はなんといってもあの早口でメロディアスな個性あふれるスタイル。HIP HOPファン、R&Bファンの両方にアピールできる数少ないグループだと思います。いろいろと調べてみたところ、グラミー賞を獲得したことがあるんですね。ちょっとビックリしました。
彼らのアルバムは2ndアルバム『The Art of War』しか持っていなかったのですが、なぜ今作を購入したかというと一撃必殺曲が収録されていたから。それはこのアルバムからの先行シングルであった『Get Up & Get It』。フックでBone Thugs-N-Harmonyとガールズ・グループ3LWが絶妙に絡み合うとってもキャッチーな1曲なんだけど、聴いた瞬間速攻でヤラれました。
この曲があるだけでもう大満足なんですが他にも良曲は収録されていて、"ボンボンボンボンボンボンボーン♪"とひたすら連呼する一度聴くと頭から離れなくなる『Bone, Bone, Bone』、「Twistaとどっちが早口なんだろう?」と思わず比べたくなる『Guess Who's Back』(LaReece客演)、Phil Collins"Take Me Home"をサンプリングしたとってもポップでキラキラしてる1曲『Home』、子供たちのコーラスを起用した『What About Us』、ラップ・・というか歌っちゃってるメロディアスなナンバー『Bad Weed Blues』、流れるようなラップが冴える『All The Way』、マシンガン・ラップが小気味よく炸裂する『Money, Money』、銃声鳴り響く緊迫感あのる楽曲『Pump, Pump』、女性コーラスを効果的に配した『Set It Straight』、Guy"You Can Call Me Crazy"を使用した『Not My Baby』、男性シンガーAvantがセクシーな歌で援護射撃する歌もの『Cleveland Is The City』、ヘタウマな歌?に知らず知らずハマってしまう夜景のようなナンバー『If I Fall』など、とにかくどの曲もメロディアスで心地いい。
見た目は"もっさりしたオッサン軍団"って感じだけど、曲の方はその見た目からは想像もつかないR&Bライクで病み付き度の高いものが多くていいですね。結構オススメです。