Ain't_Nobody_Worryin'

かなりの実力をもっていながらもチャンスに恵まれず、なかなかデビュー出来ずにいたという悲しい過去をもつ本格派ソウル・シンガーAnthony Hamiltonの2ndアルバム『Ain't Nobody Worryin'』について。Jermaine Dupri率いるSo So Defから放たれたメジャー・デビュー・アルバム『Comin' From Where I'm From』は本当に文句のつけようがないくらい素晴らしいアルバムでしたが、今作も負けてはいません。

まずはリード・シングルとなった『Can't Let Go』から。静かでやさしいオルガンの音色をバックにブルージーな歌声でソウルフルに歌い上げるミッドで、いきなり聴く者のハートを鷲掴み。確実に快楽という名の別世界へいざなってくれます。

その他の曲ももちろん素晴らしいものばかりで、何重にも重ねた厚みのあるコーラスがとっても美しく味わい深い『Where Did It Go Wrong?』、曲に合わせ甘しゃがれたヴォーカルで丁寧かつやさしくソフトに歌うミッド・ナンバー『Southern Stuff』、Raphael Saadiqがプロデュースを担当した珠玉のミディアム・スロウ『Ain't Nobody Worryin'』、Andre Harris & Vidal Davisが提供したゆったり温かみのある美しい1曲『The Truth』、Tarsha' McMillianをフィーチャーした濃厚で儚さただようナンバー『Preacher's Daughter』、哀愁を帯びたピアノの音色にのせ持ち前の渋い声の魅力をフルに活かして歌い上げる熱いミッド『Pass Me Over』、James Poyserが手掛けたどこかレゲエちっくな"ほのぼの曲"『Everybody』、軽快なトラックに乗せファンキーな歌を披露する『Sista Big Bones』、James PoiserとThe Rootsの一員?uestloveがプロデュースした陶酔必至の美しすぎるスロウジャム『Change Your World』、ハスキーさの残るファルセットを駆使して切実と歌う『Never Love Again』、大人の渋さをこれでもかとばかりに見せつける上質で味わい深いキラー・バラード『I Know What Love's All About』と、終始魅せられっぱなしの酔いしれること必至のアルバムに仕上がっています。

間接照明だけを灯した部屋で、まったりくつろぎながら聴きたい…そう思わせてくれる大人の1枚って感じですかね。持ってて損なしの1枚。オススメです。

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