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13歳の時にオーディションで認められたという、大人びたハスキー・ボイスで魅了するシンガー・ソングライター加藤ミリヤの1stアルバム『Rose』について。このジャケットは年相応に写ってるけど、中の写真や動く加藤ミリヤは10代とは思えないアネゴ系の色気がありますよね。そんな彼女が放った待望のデビュー・アルバムとなる本作は、背伸びした曲あり、等身大の曲ありの魅惑的かつチャレンジ精神あふれる1枚に仕上がっています。

まずはシングル曲から紹介。BUDDHA BRAND"人間発電所"を大胆にサンプリングしたムーディーで中毒性も十分な『夜空』、ラッパーのECDが1997年に発表した"ECDのロンリーガール"へのアンサー・ソングで、女友達の名前をこれでもかとばかりに連発する名曲『ディア ロンリーガール』、Janet Jackson"Someone To Call My Lover"を参照したっぽいポップでキャッチーな『Beautiful』、自身作詞・作曲のグルーヴィーなナンバー『Never let go』、UAの名曲"情熱"を絶妙にサンプリングし、優雅で重厚なストリングスを取り入れた切ないラブソング『ジョウネツ』と、1曲たりとも見逃せないものばかり。

その中でも『ディア ロンリーガール』と『ジョウネツ』は特にヤバいですね。彼女特有の甘酸っぱさというかほろ苦さがハートをキュンとさせます。

他は、田中ロウマなども手掛けていた3rd Productionsがプロデュースした軽快なアッパー・チューン『Don't stop!』、SOULHEAD作品などでおなじみのOCTOPUSSYプロデュース、ミリヤ本人作詞・作曲の『My life』、どこかMary J. Blige"Everything"を髣髴とさせる『Love me, i love you』、ケツメイシなども手掛けているYanagimanが提供した夜に聴きたくなるムーディーなミッド『RIDE wit u』、時折前に出てくるストリングスがミリヤの歌声とひとつとなり甘美な世界を魅せ聴かせる『永遠の声』、天国へ旅立ってしまったお父さんへ宛てた壮大なバラード『STAR』、ボーナス・トラックとして収録された加藤ミリヤ♥m-flo『ONE DAY〜夜空REMIX〜』など、いろんな加藤ミリヤが堪能できます。

アルバムを聴き終えてまず思ったのは、彼女の表現力の豊かさはすごいなーと。まだ10代ですよね?それでこの色気というか感情の込め具合はまさに圧巻もの。これからがとっても楽しみなアーティストです。

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