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ちょい悪グループJodeciとして、またHailey兄弟K-Ci&JoJoとして一時代を築いたバリトン・シンガーK-Ciのソロ1stアルバム『My Book』について。K-Ci&JoJoの4thアルバム『Emotional...』以降これといったリリースがなかったけど、予期せぬタイミングでK-Ciがソロ・アルバムを届けてくれてました。JodeciのNEWアルバムを差し置いて…。

Head Startからのリリースということはインディーですね。インディーと聞いて"メジャー落ち"と連想する人もいるかもしれませんが、最近はHIP HOPに染め上げられた歌魂のないメインストリームR&Bに嫌気がさして、自らインディーを選ぶ歌うまシンガーもいますからね。歌魂という面では"インディー=質がおちる"ではなく、"インディー=高品質"となる場合が多くなってるように思います。

アルバムの内容ですがこれがめちゃめちゃ素晴らしいんですよ。TALKBOXを駆使してねっとり渋く歌い上げる『My Book』、J-Kwon『Tipsy』系のビートにK-Ciの激アツ・ヴォーカルがのる『It's All Love』(Kansas Cali客演)、K-Ci&JoJo作品でおなじみのMike Smoovがプロデュースしたとってもメロディアスでぶ厚いコーラスが直接ハートに語りかけてくる『Conversation』、Layzie Bone客演でIsaac Hayes"The Look Of Love"を絶妙にサンプリングした『Thug By Heart』、男汁タラタラの歌声と哀愁を帯びたギターがセクシーに絡み合う『Ghetto Woman』、大人の男ならではのクールネスにやられるソウルフルなナンバー『Woman's Gotta Have It』、ギターやヴァイオリン、チェロなどの美しい演奏をバックに熱唱する『I Apologize』、Al B Sure!とAaron Hallをゲストに迎えた悶絶級の1曲『Much Too Soon』、清美なトラックと雄臭いK-Ciのヴォーカルが見事に溶け合う『What Else Can I Do』、聴く者をじわじわとディープな世界へ引きずり込む『Baby I'm Back』、持ち前のアツいシャウトが炸裂する『Cheating On Us』、ただただ酔いしれるばかりの美曲『You』&『Care For You』などなど、K-Ciワールド全開の珠玉の楽曲ががっつりと詰まった力作に仕上がっています。

もう最高としか言い様がないですね。昇天所がありすぎておかしくなっちゃいそうなくらいです。使い捨て作品が多いセールス重視のメジャー・レーベルが忘れてしまった歌魂がここにはあります。次はJodeciの新作かな?待たされることにはもう慣れたんで、いつになってもいいからリリースしてほしいものです。

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