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ラッパーT.I.のレーベルGrand Hustleに籍を置く男性R&BシンガーGovernorのメジャー・デビュー・アルバム『Son Of Pain』について。HMVによると彼は2000年にWarlock Recordsから『Another State Of Mind』をリリースしたこともある実力者で、Trackmastersのもと50 Centと6曲を録音。しかし『Best of Both Worlds』と名づけられた作品は残念ながらお蔵入りに…。その後Wyclef Jeanと出会い、Santana作品などの参加を経てAtlantic Recordsとディールを結び、その後あのDr.Dreとスタジオ入りしメジャーデビュー用に6曲録音。がしかしまたまたお蔵入りしてしまうというかなりの苦労人だそうです。

早速レビューしていくと、Scott Storchが哀愁漂いまくりの激渋ナンバーを提供した『Destiny』、Raphael Saadiqがプロデュースとギター&ベースで参加したブルージー曲『Never Wanna Leave』、Just Blazeプロデュースでレーベル・オーナーT.I.客演の煌びやかで聴くほどにハマる極上チューン『You Got The Power』、Wyclef Jeanがお得意のアーシーな楽曲を提供した『Make Love To You』と、豪華なメンツがバックアップしてる曲多数。

他も、ブルージーなトラックに存在感のあるヴォーカルがのるTrackmastersプロデュースの『Blood, Sweat & Tears』、映画音楽のようなドラマティックなナンバー『Out Of My Hands』、Dawn"Lazy Susan"をサンプリングしたソウルフルでとっても心地いい1曲『Forgive Me』、Dr.DreあたりがやりそうなHIP HOP寄りのビートも難なくやってのけてみせる『Be Yourself』、最近のR&B作品で定番となりつつある早口歌唱を駆使した『Slow Down』、Bob Marley & The Wailers"No More Trouble"を使用した『Move Easy』、ジャジーさを忍ばせた幻想的なトラックとシャウトを交えながら歌うGovernorのヴォーカルがいい『That's What I'm Talkin'』、Kanye West作品に通じるような70'sの香り漂うソウルフルで甘美なナンバー『On My Way』、そしてラストはしっとり抑制気味に歌う『I Can't』と、捨て曲一切なしの要チェック・アルバムに仕上がっています。

Trackmastersや50 Cent、Wyclef Jean、Dr.Dre、そしてT.I.と、次々と大物から声がかかるのも納得の才能の持ち主ですね。最初から最後まで味わい深く聴くことができました。

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