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男性ゴスペル・グループのトップCommissionedに籍を置いていたこともあるというバリトン・シンガーMarcus Coleの1stソロ・アルバム『Write My Song』について。このアルバムはネットサーフィンをしてて偶然出会ったんですが、これがたまらなく素晴らしいんですよ。彼についていろいろ調べていたら、なんと過去に名盤との呼び声高いサントラ「Issues: We All Got 'Em」に参加してたんですね。このサントラは元SilkのGary Jenkinsが参加してるから気になってたんですよ。これはチェックしないと。

本作は日本でも人気の女性ゴスペル・シンガーKierra Kiki Sheardと同じEMI GOSPELからのリリース。ということで内容はゴスペルなんですが、収録曲のほとんどが普通のR&Bとして聴けますのでご安心を。

持ち前の塩辛いバリトン・ヴォイスでゆったり余裕をもったヴォーカルを響かせるネオソウル系『That's Alright(Cause I Got You)』、ホーンなどバンドの心地いい生演奏をバックにクワイアを従え晴れやかに歌い上げる『The Lord Has Been Good』、イントロからしてすでに上質な香りがプンプンする純美でメロディアスな陶酔率高めのナンバー『Finaly』(Kayla Parker参加)、ピアノとギター、ストリングスの切ない演奏に乗せ雄度高めの歌声で渋く哀愁を醸し出す『Remember To Breath』、2 Fiveのラップをフィーチャーした90年代を髣髴とさせるようなスムージーなアップ『I Don't Know』、辛渋いしゃがれヴォイスで美しいメロディをなぞり歌う『Write My Song』、彼の太いヴォーカルと潤いを含んだようなしっとりとしたトラックが絶妙に交じり合う美しすぎるスロウジャム『Being With You』、甘くとろけそうなファルセットにやられること必至のネオソウル系ナンバー『Persuaded』、クワイアと共にテンポよく歌い進む軽快なゴスペル・チューン『Celebrate』、アコースティック・ギターのシンプルな演奏をバックに包容力のあるヴォーカルで聴く者をやさしく包み込む『You're There』、ストリングスの壮美な演奏が印象的な『Bless My Soul』と、ソウルフルな歌声をお腹いっぱい堪能することができる秀逸アルバムに仕上がっています。

これはバリトン好きにはたまらない1枚ですね。男汁滴る甘いんだけど塩辛いヴォーカルにハートを奪われること必至。間違いなく今年を代表する名盤のひとつでしょう。

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