
Diddyがホストを務めるMTVの人気オーディション番組「Making The Band」から登場した、歌って踊れるセクシー・ヴォーカル・グループDanity Kaneの2ndアルバム『Welcome To The Dollhouse』について。2006年に発表したデビュー・アルバム『Danity Kane』は全米チャート初登場1位を記録してヒット。そしてなんと本作も全米No. 1に輝いたみたいですね。おめでとうございます。
さてそんな注目の本作ですが、DiddyやMario WinansなどのBad Boy陣や売れっ子Bryan-Michael Coxらも活躍してるんだけど、一番の注目はBritney Spearsの新作でいい仕事してたDanja。彼は16曲中3曲をプロデュースしていて、ピコピコ・エレクトロな疾走感あふれるトラックにセクシーなヴォーカルが絡む『Bad Girl』(Missy Elliott客演)、硬質なサイバー・サウンドが炸裂するフューチャリスティック・チューン『Pretty Boy』、Timbalandの右腕ならではといった感じの摩訶不思議エレクトロ・チューン『Strip Tease』と、3曲とも攻めに攻めた好曲になっています。最近のTimbalandには飽き飽きしてたけど、Danjaの方はいいですね。中毒性十分でハマっちゃいました。
Danja以外の注目曲は、4つ打ちのアッパー・ビートにキャッチーなヴォーカルが乗るダンサブルな先行曲『Damaged』…あのですね、このアルバムダンス・チューンで埋め尽くされてるんですよ。あのマンネリ・ミッドでおなじみのBryan-Michael Coxでさえも『Sucka For Love』、『2 Of You』と近未来系な攻め曲を提供してるんですよね。
てことで、The Runnersプロデュースでマイアミのヒゲ坊主ラッパーRick Rossをフィーチャーした『Ecstasy』、ハンドクラップを散りばめた浮遊感あふれるトラックが◎な『Lights Out』、華やか&キュートな女の子らしいナンバー『Keys To My Heart』、中盤から後半にかけてのヴォーカルがいい『Is Anybody Listening』、そして隠しトラック扱いのDay 26とのデュエット・ナンバー『Ain't Going』と、約9割以上がノリのいい曲という構成になっています。聴かせる系の曲なんてDiddyとMario Winansが関与したドラマティックなナンバー『Poetry』だけですからね。
まさかここまでダンス・チューンが網羅されてるとは正直予想外でした。そりゃたしかに今ってこういうエレクトロ系が流行ってるけど、「ここまでやっちゃう!?」って感じですね。カッコいい内容になってるとは思うけど、バランスを考えて2、3曲スロウがあってもよかったかも。