自身が歩んできたハードな人生を甘く雄臭いしゃがれ声で歌う男性R&BシンガーLyfe Jenningsの3rdアルバム『Lyfe Change』について。Lyfeといえば1st、2ndともにド派手なプロモーションなど一切なしで、地味に支持されじわじわ売れたシンガーという印象があります。こういうたたき上げ系は息の長いアーティストになる可能性が高いですからね。いい売れ方をしてると思います。
そんな彼の本作だけど、今回も満足度高い仕上がりになってますよ。まず最初に紹介したいのは5曲目収録の『Brand New』。ゲスト・ラッパーとしてT.I.が招かれてる点も注目だけど、The Stylisticsの名曲"You Make Me Feel Brand New"をネタ使いしてる点も見逃せない。この心地好さ&キャッチーさは反則ですから。どんなに拒もうが昇天を余儀なくされます。
あと『Cops Up』も注目で、この曲はなかなかアルバム・デビューできないでいる男性デュオLuke & Qのカヴァーという驚きの1曲。Luke & Qバージョンもよかったけど、こっちもいい感じですね。
有名どころが手掛けたナンバーでは、Wyclef Jean & Jerry "Wonda" DuplessisプロデュースでWyclefが客演でも参加したREGGAE調の『You Think You've Got It Bad』、こちらもWyclefプロデュースによる『Wild, Wild, Wild』、The Underdogsプロデュースのタイトルどおりのハミングにノックアウトさせられる『Hmmm』などが収録されています。
他も、誰もが一度は聴いたことがあるであろうSuzanne Vega"Tom's Diner"を使った哀愁たっぷりの『Keep On Dreaming』、甘しゃがれたエモーショナルなヴォーカルに酔わされる『Warriors』、今っぽく早口歌唱を取り入れてはいるんだけど、仕上がりは"Lyfe Jennings"なシングル曲『Never Never Land』、ストリート出身らしく、HIP HOP寄りのどっしりとしたトラックを哀愁ヴォイスで乗りこなしてみせる『It's Real』、Gladys Knight"Midnight Train To Georgia"を使ったアコースティックなナンバー『Midnight Train』、Snoop Doggをフィーチャーしたノリのいいダンス・チューン『Old School』、臨場感あふれるライブ仕立てナンバー『Will I Ever』、そしてボーナス・トラック扱いで収録された夢心地&メロディアスな好曲『Baby I'm A Star』と、ただただ聴き入るばかりのナンバーで埋め尽くされた良質な1枚に仕上がっています。
この人の場合、歌声からして最高ですからね。過去2作も素晴らしい内容だったけど、今回も期待を裏切らない濃厚な内容になってると思います。


