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Denzel WashingtonとRussell Crowe主演映画「American Gangster」や、Angelina Jolie、James McAvoy主演映画「WANTED」に出演するなど、映画俳優としても大活躍のラッパーCommonの8thアルバム『Universal Mind Control』について。半年くらい前に出るって言われてたのに延期されまくってたから、ちゃんと発売されるか不安だったけど、タイトル変更などあったけど無事リリースされましたね。

本作のキーワードはずばり「THE FUTURE OF HIP-HOP!」。その言葉どおり、本作はフューチャリスティックな楽曲で埋め尽くされています。過去2作はKanye Westが舵を握っていましたが、今回はThe NeptunesのPharrell Williamsがエグゼクティブ・プロデューサーを担当し、The Neptunesが10曲中7曲をプロデュースしています。

先行曲であった『Announcement』と『Universal Mind Control』もThe Neptunesプロデュースによるもので、前者はPharrellがコーラスで参加したパーカッシブなナンバーで、後者はエレクトロ・ビートが駆け抜けて行く疾走感抜群のアッパー・チューン。この氷のようにひんやり硬質な『Universal Mind Control』が個人的にめっちゃツボで、最近当たり曲の少なかったネプを見直した曲でもありました。

過去2作で大活躍していたKanye Westも一切ノータッチというわけではなく、The Neptunesプロデュースの『Punch Drunk Love』にコーラスで参加。もちろん最近のKanyeが多用してる加工ヴォイス使いで、いい感じにスパイス的役割を果たしています。その他のThe Neptunesワークスは、セクシーなリリックに女子はグッショリな『Sex 4 Suga』、どっしり激しいトラックとPharrellが歌う哀愁漂う部分が交互に登場する『Gladiator』、パーカッシヴでもあり幻想的でもあるスクラッチ炸裂の1曲『Inhale』、ネプらしい軽快なノリがいい『What A World』と、Madonna『Hard Candy』の時のように久しぶりにがんばってます。

残りの3曲はMr. DJが手掛けてるんだけど、こっちもあなどれないというか、かなりいい曲ばかりで、Cee-Loの軽快なヴォーカルが躍動感をプラスするシャッフル・ビート・ナンバー『Make My Day』もいいし、女性シンガーMuhsinahがフックを担当する清涼感あふれる『Changes』も白眉で思わずニンマリ。ラストのMartina Topley-Bird客演の『Everywhere』なんてエレクトロ度が高すぎて「これはもうHIP HOPじゃないでしょ」って感じなんだけど、出来は良くノックアウト。

エレクトロやテクノの色が強いから昔からのファンの中には眉を顰める人もいるかもしれないけど、個人的にはアリというか好きです。曲数も全10曲とコンパクトなので最後までダレることなく聴けるのもいいですね。

Universal Mind Control
Common
Geffen Records
2008-12-09

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