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NEW JACK SWINGで一世を風靡した敏腕プロデューサーTeddy Rileyが送り出した、男性5人組ヴォーカル・グループMen Of Vizionの2ndアルバム『MOV』について。彼らはMichael JacksonのレーベルMJJからTeddy Rileyの全面プロデュースというなんとも豪華&贅沢なバックアップを得て、1stアルバム『Personal』でメジャー・デビュー。本作はその1stアルバムのときからガラッとメンバー・チェンジが行われていて、2人の主要メンバーを残し、あとの3人はRiffという5人組ヴォーカル・グループの元メンバーが加入しています。

注目の制作陣はTeddy Riley、Joe、Fred Jerkins、Teddy Bishop、Gordon Chambersなど、かなり豪華。歌える彼らのアルバムってことでどの曲も聴き応えのあるものばかりなんだけど、なかでも特に俺のハートにクリティカル・ヒットしたのは、ベテラン・シンガー・ソングライターJoeがプロデュースした『Break Me Off (Love Theme From Trippin')』。Joeならではの美しくも繊細なメロディ・ラインを息の合ったコーラス・ワークで歌い紡いでいく5人…。最高以外の何物でもないですね。Joe好きの人なら昇天率100%でしょう。間違いないスロウジャムって感じです。

あとリード担当のSpankyが男汁を撒き散らしながら雄叫びを上げまくる激アツなLIVE仕立て曲『All Night Long』もがっつりハートに響くし、Teddy Bishop & Gordon Chambers作のバラード『If This Is Love Again』も雄臭いファルセットが炸裂してて思わず聴きいってしまう出来。

その他も、幕開けを飾るに相応しい勢いのある微チキ・アップ・ナンバー『I Think About It』、メンバーSpankyが手掛けた、こちらも軽くチキってるねっとりミッド『I Like It Like That』、とってもメロディアスなフックが流麗で印象的なバラード『Real Love』、Rodney Jerkinsの兄Fred Jerkinsがプロデュースしたビートの効いたチキチキ・アッパー・チューン『Do You Feel Me? (...Freak You)』(Mr.Cheeks客演)、こちらもFred Jerkinsが手掛けたストリングスの効いたしっとり系スロウジャム『If I Told You』、後半に向かうにつれフェイクが熱を帯びていく『The Rain』、彼らの親分的存在のTeddy Rileyがプロデュースしたタイトなミディアム・アップ『I Need Love』、Babyfaceあたりがやりそうな糖度高めの美しいバラード『Right Thing At The Wrong Time』、男気あふれるヴォーカルと幾重にも乗るコーラスがたまらなくいい『Miracles』、再生早々美味なハーモニーが飛び出す『Yes』、そしてボーナストラック的な感じで収録された『Do You Feel Me? (...Freak You)』のリミックス2曲と、安心して身を委ねることができる上質な1枚に仕上がっています。

リードをとるSpankyの濃密なヴォーカルと他のメンバーの美しいコーラスが素晴らしい世界を作り上げてますね。安定感抜群のミッド〜バラードはもちろんのこと攻めたアップも◎でした。

Mov
Men of Vizion
Sony/Columbia
1999-05-04

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