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もっさりダラダラしたラップが特徴のラッパーFabolousの5thアルバム『Loso's Way』についてレビュー。前作『From Nothin' To Somethin'』からDef Jamへ移籍した彼の本作は、発売初週で99,000枚を売り上げ、ビルボードアルバムチャート200で1位を獲得。これはFabolous初のポップチャートNo.1だったみたいです。前作もDesert Storm時代を上回るセールスを記録したし、移籍後はノリに乗ってますね。

本作からのリード・シングルは、Terius "The-Dream" Nash & C. "Tricky" Stewartの売れっ子コンビが手掛けた『Throw It In The Bag』でした。これが聴いた瞬間俺のツボにクリティカル・ヒット。歌モノと相性がいいことで知られるFabolousってことで、The-Dreamのメロディアスでナヨったとした歌と彼のダラッとしたラップが素晴らしいケミストリーを起こしています。

もうひとつの先行シングルだった『My Time』も『Birthday Sex』のヒットで頭角を現したJeremihをフィーチャーしたヒット・ポテンシャル高いカッコよくもメロディアスな歌モノに仕上がっていて、アルバムの購買意欲を高めるのにもってこいな曲でしたね。この2曲がOKだった人は絶対に買いですよ。

Ryan LeslieプロデュースでKeri Hilsonをフィーチャーした『Everything, Everyday, Everywhere』もR&Bファン必聴の極上曲だし、同じくRyan Leslieがプロデュース&客演した哀愁&ラテンの香り漂う『The Fabolous Life』、Jermaine DupriプロデュースNe-Yo客演のBrandy"Brokenhearted"サンプリング曲『Makin Love』、こちらもJDが手腕を発揮した心地よさ100%の夜系しっとり曲『Last Time』(Trey Songz客演)、Marsha Ambrosiusのソウルフルなヴォーカルに思わず陶酔してしまう『Stay』と、とにかく上質な歌モノがてんこ盛り。

歌モノ以外でもR&Bファン要チェックな曲があって、JDプロデュースでHIP HOP界のドンJay-Zとタイマンを張る『Money Goes, Honey Stay (When The Money Goes Remix)』、Sid V for Duo Liveによる『Pachanga』の2曲もR&B調なしっとり系トラックが秀逸で、R&Bや歌モノが好きな人にはたまらない出来になっています。

その他の曲も、人気者Lil Wayneを招いた『Salute』も奇妙なマーチング・バンド調トラックがおもしろくて◎だし、シンセ・ビートが駆け巡るDJ KhalilプロデュースKobe客演の『Imma Do It』、どっしり感ともっさり感が絶妙に同居した感じのJ.U.S.T.I.C.E. Leagueプロデュース曲『Feel Like I'm Back』、Paul Cain、Red Cafe、Freck Billionaire客演の雄臭い1曲『There He Go』、The AlchemistプロデュースでJust Blazeのスクラッチが挿入された『Lullaby』、そして夜の街に立ち込める霧のような『I Miss My Love』と、HIP HOPファンのみならずR&Bファンも満足できる力作になっています。

歌モノが充実してるのも特筆すべき点だけど、全体的に夜っぽい雰囲気が漂っているのも俺好みで嬉しいビックリでした。聴き終えたあとに気付いたんだけど、ジャケットが夜景なのはそれを意識してのことなのかな。とにかくこれは聴き逃し厳禁。R&Bファンは必聴ですよ。

Loso's Way (Japan Version) [Explicit]
Fabolous / Desert Storm
2009-08-19

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