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90年代から現在にかけて、シンガーとしてだけでなくソングライターやプロデューサーとして常に第一線を走り続けている天才シンガー・ソングライターR. Kellyの9thアルバム『Untitled』についてレビュー。個人的にR. Kellyは大好きなアーティストのひとりで、デビュー・アルバム『12 Play』は今でもよく聴くお気に入りの1枚。そんな彼待望のNEWアルバムがやっとリリースされました。

本作からの先行シングルは売れっ子の才色兼備シンガー・ソングライターKeri Hilsonを招いた『Number One』でしたね。KellyとKeriのケリケリ共演が実現ってだけでも興奮モノだけど、仕上がりも最高でエロい雰囲気が充満したナイス・ミディアムになっています。この曲に一聴惚れしてアルバム発売を心待ちにしてたんだけど…待った甲斐がありました。

まず目に付いたのが上質なミッド〜スロウ群。ヨーデルのような歌い方がいいアクセントになってる『Echo』、2ndシングル予定曲で制作にWarryn CampbellやTyreseも名を連ねた汚れなき極上バラード『Religious』、ファルセットを駆使しながら歌い上げる『Elsewhere』、そしてTyrese、Robin Thicke、The-Dreamという豪華メンツを招集した『Pregnant』と、R. Kellyの旨味がぎっしり詰まった上質曲がズラリ。この中で一番注目が集まりそうなのはやはり『Pregnant』かな。R節と彼のフォロワー的存在のDream節が同時に味わえるというなんとも贅沢な1曲…。間違いなく必聴でしょう。

上質なミッド〜スロウはまだあって、5曲目『Go Low』と6曲目『Whole Lotta Kisses』も聴き逃し厳禁。この2曲は90年代R&Bの旨味が味わえる仕様になっていて、その時代の楽曲が好きな人は昇天を余儀なくされると思います。特にアダルト・ジャジーな『Whole Lotta Kisses』は殺傷能力が強くてヤバいですよ。白目ひん剥いて何度もイキそうになっちゃいます(笑)ちなみに2曲ともR. Kelly自身が単独で手掛けています。

他もJazze Phaが関与した『Exit』や、『Bangin' The Headboard』、『Text Me』あたりも、ド派手な展開はないけど安定感抜群で地味にクセになってくる好曲になっています。で一方のアップはどうなのか。こっちは賛否両論ありそうな感じではあるけれど、懐かしくもノリノリなディスコ・チューン『Be My #2』、売れっ子LOS Da Mystroプロデュースの怪しいサイバー系『Like I Do』、Soulshock & KarlinがJustin Timberlake"Sexyback"のような曲を提供した『I Love The Dj』、お次はLil Mama"Lip Gloss"っぽいビートが炸裂する『Supaman High』(Oj Da Juiceman客演)、そして最初聴いた時は「糞曲?」と思ったけどメロディアスなサビで救われた『Crazy Night』と、近未来系を中心にチャレンジ精神溢れる楽曲で攻めてます。

ということでアップに関してはR. Kellyらしくないと思う人もいるかもしれないけど、俺は『Be My #2』とか好きだしこういうのもアリだなと思えました。ミッド〜バラードは極上曲のオンパレード状態だし、こりゃたまりませんな。

Untitled
Kelly, R
Jive
2009-12-01

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