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アトランタ東部の町ディケーター出身で現在21歳の新進気鋭ラッパーB.o.Bのデビュー・アルバム『B.o.B Presents: The Adventures Of Bobby Ray』についてレビュー。B.o.BについてはあのT.I.がプッシュしてる他、シングル、アルバムともにチャート1位を獲得と話題沸騰なので詳しく説明する必要はないですよね。ラップと歌の両方を操る上にギターなど自ら楽器をプレイしプロデュースもこなす…。さてどんなアルバムになってるのでしょうか。

本作からの1stシングルは2週連続全米シングル・チャート1位をゲットしたことでおなじみの『Nothin' On You』。この曲はヒットする要素満載というか、鬼キャッチーで一度聴いただけで耳にこびり付く文句なしのキラーチューンでしたね。フックで歌を披露しているハワイ州オアフ島出身のシンガー・ソングライター/プロデューサーBruno Marsも間もなくデビューするみたいなのでこちらも話題を呼びそうです。

2ndシングルはParamoreのリード・ボーカルHayley Williamsをフィーチャーした『Airplanes』。はじめてこの曲を聴いた時「これってKanye West & Rihannaの新曲?」と思ったのは俺だけでしょうか。一瞬ですよ。ほんの一瞬だけどそう思っちゃいました。

ちなみに12曲目にはEminemをプラスした『Airplanes, Part II』も収録されています。でこのシングル2曲で察しがつくとおり、本作はHIP HOPという枠では語りきれない、R&B、POPS、ROCKなどいろんな要素をミックスしたおもしろい内容になってるんですよね。ゴリゴリのHIP HOPチューンはT.I.とPlayboy Treが客演した『Bet I』くらいで、他はジャンルを超越した楽曲ばかり。

早口で駆け抜けるラップ・パートと穏やかで壮大な歌フックが交差する『Don't Let Me Fall』、Lupe Fiascoと共にエレキギターがアクセントになったトラック上で歌&ラップする『Past My Shades』、HIP HOP色皆無のロック・バラード『Ghost In The Machine』、『Lovelier Than You』、才女Janelle Monaeとデュエットした『The Kids』、お次はバンドWeezerのリード・ボーカルRivers Cuomoと歌った『Magic』、ファンキー&ロッキッシュなアップ『Fame』、そして浮遊感漂う『5th Dimension』(Ricco Barrino客演)と、「マルチな才能を持つ新世代のヒップホップ・スター」と呼ばれるのも納得の1枚に仕上がっています。

「とっ散らかったアルバム」と曲がった見方も出来るかもしれないけど、俺はそれなりにまとまりもあるし「1粒で2度3度おいしい」的な感じでアリではないかと。HIP HOPに嫌悪感がある人でも楽しめるアルバムだと思うので、ちょっとでも気になってる人は試聴だけでもぜひ。

アドヴェンチャーズ・オブ・ボビー・レイ
ブルーノ・マーズ
ワーナーミュージック・ジャパン
2010-05-26

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