Rick Ross率いるMaybach Musicに籍を置くラッパーWaleが、2011年に発表した2ndアルバム『Ambition』について。個人的なWaleの印象は、「大ヒットこそないものの、得意の歌系HIP HOPを武器に地味にプチ・ヒットを放ってるラッパー」って感じでしょうか。
Waleはシンガーをフィーチャーした曲が多く、売れっ子だと1stアルバム『Attention Deficit』はLady Gaga、3rdアルバム『The Gifted』はRihannaなど、どのアルバムも結構豪華なんですよね。そんな彼の本作。参加しているシンガー陣は、Ne-Yo、Lloyd、Jeremih、Miguelと、他のアルバムに引けを取らない豪華さになってますよ。
まずはそのシンガーが参加した楽曲から。Miguelの歌声と夜っぽいトラックが絶妙に絡み合う『Lotus Flower Bomb』、JeremihとRick Ross客演でCurtis Mayfield"Give Me Your Love"をサンプリングした『That Way』、Waleの雄臭い声とLloydのナヨ声高音ボーカルの相性の良さも◎だけど曲自体もとても心地よくて◎な『Sabotage』、そしてNe-Yoの抜け感のある歌声がフックを担当する『White Linen (Coolin')』と、どれも歌もの好きにはたまらないラインナップになっています。
お次は単独曲やラッパー客演曲について。ここはなんといっても10曲目『Slight Work』でしょう。DiploプロデュースBig Sean客演の、サイレン音が存在感を放つ、Missy Elliottあたりが作りそうな奇天烈で脳内シェイク系のナンバーになってるんですが、これがじわじわ癖になってくるんですよね。この記事を書くにあたり久しぶりに聴いたけど、やっぱり何度かリピートしちゃいました(笑)
ということで渋い曲や心地いい歌もの曲など、バランスよく構成された全15曲。ちなみに本作は全米初登場2位をマークしています。