Beyonce『Sweet Dreams』、Usher『Hey Daddy (Daddy's Home)』、Trey Songz『Playboy』などのヒット曲を手掛けた売れっ子プロデューサー&ソングライターRico Loveのデビュー・アルバム『Turn The Lights On』について。発売は2015年なので、6年前の作品ということになります。
このアルバム・タイトルを見てニヤリとしたあなた…そうです、Rico Loveといえば決め台詞「Turn The Lights On」ですもんね。Beyonceも『Sweet Dreams』で連呼してますし、Usher『Hey Daddy (Daddy's Home)』は序盤、Trey Songz『Playboy』もラストを「Turn The Lights On」で締めくくってましたよね。まあ簡単にいうとDJ Mustardの「Mustard On The Beat, Ho!」みたいなもんですw
さて本題である本作の内容を見ていくと、全体的に哀愁漂うミッドナンバーR&Bが多い印象。たまにRico Loveをラッパーと紹介してる記事やサイトもあるけど、本作を聴くかぎり歌モノ多めで、合間にラップを挟んでたりもするけれど、どちらかというとシンガーとしての色が強いのかなと思いました。ちょいナヨった歌声は決して歌唱力があるとはいえないけど、地味に病み付き感あるし、哀愁系ミッドとの相性もなかなか目を見張るものがあります。
幕開け曲から早速「Turn The Lights On」を連呼する怪しくも緩やかな『TTLO』、Raekwon & Armani Caesar客演のラップ曲『Bad Attitude』、Danjaと共同プロデュースした『Trifling』、歌とラップの二刀流を披露する『For The Kids』、『The Affair』、Benny Blancoが参加したシングル曲『Somebody Else』、昔のThe Neptunesっぽいサウンドが味わえる『Happy Birthday』、静かに…でも歌もトラックもドラマティックに聴かせる『Amsterdam』、そしてラストは口笛ループ系トラックでキャッチーに〆る『The Proposal』と、Rico Loveが歌ってラップして、そして曲も書いてプロデュースした意欲的な1枚になってます。
全12曲。最初は「なんか輪郭のはっきりしない微妙なアルバムかも…」と思ったけど、3周目くらいから良さがじわじわ染みてきて、聴くたび好き度が右肩上がりしたの覚えてます。