Shawn、Keitha、Kirsten、Heatherの4人からなるR&BガールズグループPure Soulが1995年にInterscopeからリリースしたデビュー・アルバム『Pure Soul』について。90年代は数えきれないほどのR&Bグループが出ては消えしていたので、R&B好きな人でも少々地味な存在だった彼女たちのことは知らなかったという人もいるのではないでしょうか。
有名グループで例えるならEn VogueやBrownstoneが近いかな?実力のある正統派で、歌唱力については安心して聴くことができます。あとは楽曲ですね。こちらも先ほどのEn Vogue作品などで知られるDenzil Foster & Thomas McElroyや、BlackstreetやGuyでおなじみのTeddy Riley、そしてRaphael Saadiqがバックアップとなかなかの力の入れよう。
そのTeddy Rileyがプロデュースした『I Want You Back』。この曲は2ndシングルにも抜擢されてるんだけど、これがとっても上質なんですよ。Faith Evansのヒット曲『You Used To Love Me』似のHIP HOP SOUL系で、僕はこの曲があったから本作を購入したといっても過言ではないくらいです。ちなみにTeddyはもう1曲『Something About The Way That You Do』という曲を提供していて、そちらはいい意味で気だるいミッドナンバーで、あのRodney Jerkinsも名を連ねています。
あとシングル曲だったのは、本作からの1stシングルで歌で聴かせるチルな美曲『We Must Be In Love』、歌えるグループにしか許されない?The O'Jaysのカヴァー『Stairway To Heaven』と、この2曲もミュージックビデオが存在するのでシングルだったと思います。
アルバム曲でスルー厳禁なのは、Tony! Toni! Tone!のメンバーとしても知られるRaphael Saadiqプロデュースの『What Did We Do?』、どこかクラシカルな雰囲気漂う美しくもパワフルなミディアム・スロウ『Baby I'm Leaving』、そしてエンディングを飾るゴスペルっぽい王道曲『Woman That I Am』と、このあたりも結構リピートしちゃってましたね。
全12曲。中盤以降ちょっと中だるみする気がしないでもないけど、許容範囲なので大きな問題ではないかな。リードも他の3人も本当に歌えるので、彼女達の歌声目当てで購入するのもありだと思います。