didntseemecoming

ベテラン男性R&BシンガーソングライターKeith Sweatが2000年に発表した7thアルバム『Didn't See Me Coming』について。本作が発売された2000年といえば、Rodney JerkinsやTimbalandなどのチキチキ系が流行していた時期。「甘くまったり感のあるKeithの歌声とチキチキ・ビートの相性って…」と一抹の不安がよぎりますよね。

そのRodney Jerkinsは5曲目『I Put U On』をプロデュース。前傾姿勢のアップとかではなく、Keithに合ったねっとり感のあるミディアム・アップになっており、トラックもそこまで尖ってないので相性は悪く感じないですね。

チキってる曲は他にもあり、Avant『Separated』のヒットで知られるSteve "Stone" Huffプロデュースの『Things』(Busta Rhymes、Rah Digga客演)、こちらもSteve Huff手掛けるアップ『Satisfy You』、粘り気を纏いチキッたトラックが地味にいい『Why U Treat Me So Cold』(Lil Wayne客演)などあるんだけど、まあこれらは時代に取り残されないためにしょうがなく入れた曲だと思うので、「Keithが歌う必要性は…」とか考えちゃうけど気にしちゃダメです。

あ、言うの忘れてた!上記の曲もそうだけど本作はゲストが豪華なんですよ。シングルだった『I'll Trade (A Million Bucks)』はハイトーンボイスの歌姫Lil' Moが参加してるし、TLCの低音担当T-Bozとデュエットした『He Say She Say』、Dave Hollisterの雄度高めの歌声とKeithの羊系歌声が交わる好曲『Don't Have Me』と、どれもスルー厳禁の出来になっていてチェック推奨です。

他も、バックボーカルでOl' Skoolが参加した哀愁ミッド『Whatcha Like』、女性コーラスが効果的に散りばめられた安定感抜群のミッド『Real Man』、LSGのメンバーで歌っても相性良さそうなセクシーなスロウ『Caught Up』、そして聴いてすぐわかるSteve Huffの真骨頂ナンバー『Games』など、全17曲を収録。

流行を意識したチキチキ系はKeithとの相性もあり賛否両論あると思うけど、それ以外の楽曲については佳曲も結構あり悪くないかなと。欲を言えば流行曲を排除し曲数を12曲くらいに減らしてもよかったかも…だけど、メジャー(当時)で生き残るためには…ね。

Didn't See Me Coming
Sweat, Keith
Elektra / Wea
2000-11-13

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