あのK-Ci & JoJoと同郷で、同じゴスペル・グループで活動していたという過去を持つ男性R&B/SOULシンガーCalvin Richardsonの1999年のデビュー・アルバム『Country Boy』について。
本作の購入動機は上記の「K-Ci & JoJoの幼なじみで〜」ってのもあるけれど、1stシングルである『True Love』が好みだったから。制作、プロデュース、コーラスでChico DeBargeが参加しているこの曲は、メロディアスなのと楽曲から漂う哀愁感みたいなのがとてもいいんですよ。この曲があるだけで本作は買いなのだけど、他にも好曲は多数で…。
まずはオープニング・ナンバーの『I'll Take Her』。同郷の幼なじみであるK-Ci Haileyと歌声を重ね合う興奮を禁じ得ない豪華曲で、その出来も文句なし。
Gerald Isaacなる人物が手掛けた楽曲も上質で、Calvinのアツい歌声に酔いしれること必至のサザン・ソウル系ミッド『Lovin' You』、Bobby Womackのカヴァー『Trust Me So Much』、リラックス感のあるトラックとCalvinの抑揚のあるヴォーカルが◎な『Vibe』、『Half The Time』、『Looks Like (You've Been Crying)』と、聴くたび好き度がアップするような曲ばかりで粒揃い。
他も、静かなトラックをときにシャウトを交えながらヴォーカルで牽引する『Never Knew Love』は歌の上手なシンガーにしか良さが引き出せない難易度高めの楽曲で必聴だし、KayGeeプロデュース女性R&BシンガーMonifah客演の『Close My Eyes』、ライブ・バージョンで収録された『Nightmare (Her Love)』、タイトルどおりほんのりカントリー風味の?『Country Boy』なども地味に聴き逃せないですね。
全13曲。どの曲も主役はCalvinの歌声で、ヴォーカルで引っ張り聴かせる曲ばかりなのが個人的に好きですね。購入した25年前よりも、今の方が心に沁みてる気がするなぁ。